EXAMINATION SYSTEM

内申点はどう決まるのか。
埼玉県公立高校入試のしくみ。

「内申点が大事」とは聞くけれど、実際にどう計算されるのかは分かりにくいものです。ここでは所沢北・所沢・所沢西高校の実際の配点をもとに、内申点の決まり方から選抜のしくみまでを順に説明します。数値はすべて埼玉県教育委員会の公表資料に基づく実数です。

このページの内容
  1. 合否は「当日の点」と「内申点」で決まる
  2. 内申点はどう計算されるのか
  3. 学年の重みは学校によって違う
  4. 第1次選抜と第2次選抜のしくみ
  5. 共通選抜と特色選抜の違い
  6. 学校選択問題と北辰テスト
  7. 2027年からの変更点

合否は「当日の点」と「内申点」で決まる

埼玉県の公立高校入試は、入試当日の学力検査の点と、中学校の調査書(内申点)、そして面接の合計で合否が決まります。

入試当日のテスト
学力検査
中学校の通知表から
調査書(内申点)
当日実施
面接

それぞれの満点は学校ごとに異なります。たとえば所沢北高校(普通科)なら学力検査500点・調査書300点・面接30点の合計830点、所沢高校(普通科)なら学力検査700点・調査書200点・面接30点の合計930点です。「内申点が何点満点か」は、志望校が決まって初めて確定します。

内申点はどう計算されるのか

内申点のもとになるのは、中学校の通知表です。9教科×5段階=45点が、各学年の満点になります。

この45点に、学校が定めた学年ごとの比率をかけて合計したものが「基本点」です。さらにその基本点を、学校が定めた満点に換算したものが、入試で使われる調査書の得点になります。

計算のしかた(所沢北高校 普通科・第1次選抜の例)

9教科 × 5段階 = 45点 が、各学年の満点です。
所沢北高校の学年比率は 1:1:3 なので——
中1の45点 ×1 + 中2の45点 ×1 + 中3の45点 ×3 = 225点満点(基本点)
→ これを 300点 に換算したものが、所沢北高校の入試で使われる内申点になります。

「300点」は所沢北高校の値です

換算後の満点は学校ごとに違います。所沢高校(普通科・第1次)は200点、所沢西高校(普通科・第1次)も200点です。志望校の「選抜実施内容」で必ず確認してください。

そして通知表は、中1から積み上がります。中3だけを頑張っても、中1・中2の評定は取り消せません。

学年の重みは学校によって違う

「中3が一番重い」と思われがちですが、そうとは限りません。3学年まったく同じ重みの学校もあります。

高校(普通科・第1次選抜)学年比率基本点換算後中1+中2の割合
所沢北高校1:1:3225点300点40%
所沢高校2:2:3315点200点57%
所沢西高校1:1:1135点200点67%

所沢西高校は3学年が完全に同じ重みなので、中1の成績が中3と同じ点数になります。所沢高校は中1・中2を合わせると全体の57%です。所沢北高校でも40%です。

どの学校を選んでも、中1・中2で内申点の4割以上が決まります。「中3の夏から本気を出す」では間に合わないというのは、この計算から出てくる結論です。

なお所沢高校は、基本点315点を200点に圧縮しています。素点が一番大きいのに換算後は一番小さい、という逆転が起きています。学力検査を700点(数学・英語を各200点に傾斜)まで引き上げているためで、内申より当日の点を重く見る設計です。

第1次選抜と第2次選抜のしくみ

最も誤解されやすいところです。受験も出願も1回だけで、受験生が「第1次」「第2次」を選ぶわけではありません。

第1次選抜(所沢北高校なら募集人員の60%)

学校が定めた配点で全受験者を判定し、合格者を決めます。ここで入学許可候補者になった人は、そこで確定します。

第2次選抜(残りの40%)

第1次で選ばれなかった人が、そのまま対象になります。追加の出願も試験も不要です。同じ答案・同じ調査書を、別の配点で計算し直して判定されます。

「第1次合格」という区分はありません

どちらの段階で選ばれても、肩書きは同じ「入学許可候補者」です。発表は1回、名簿も1つで、受験生は自分がどちらの段階で決まったかを知る手段がありません。事前に公表されるのは人数の割合だけです。

注目すべきは、第2次で内申点の重みが変わることです。しかもその向きが学校によって正反対です。

高校(普通科)第1次の内申比重第2次の内申比重向き
所沢北高校300/830 ≒ 36%200/730 ≒ 27%第2次は学力重視
所沢高校200/930 ≒ 21%500/1030 ≒ 49%第2次は内申重視
所沢西高校200/730 ≒ 27%400/930 ≒ 43%第2次は内申重視

所沢高校・所沢西高校は「第1次は当日の点で拾い、第2次は内申で拾う」という二段構えです。所沢北高校だけが逆で、内申のある生徒を先に取り、残りの枠を学力で取る設計になっています。

共通選抜と特色選抜の違い

配点の決め方には2つの型があります。学校がどちらを選んでいるかで、内申点の扱いが変わります。

項目共通選抜特色選抜
決め方県が定めた方法学校が定めた方法
学力検査500点固定・傾斜なし3教科まで傾斜可
学年比率1:1:1/1:1:2/1:1:3 の3択学校が自由に設定
換算後の満点200/300/400 の3択135点以上で自由
特色検査なし実技または作文を追加可

この違いは、配点から逆算できます。所沢高校の「2:2:3」も「数学・英語を各200点に傾斜」も、共通選抜のメニューには存在しません。つまり所沢高校は、そういう配点を実現するために特色選抜を選んでいる——あの配点は学校の明確な意思表示だということです。

所沢北高校は普通科が共通選抜、理数科が特色選抜です(理数科は数学・理科を各200点に傾斜します)。所沢西高校は共通選抜です。

学校選択問題と北辰テスト

当日のテストにも、志望校によって2つの種類があります。

数学と英語には「学力検査問題」と「学校選択問題」の2種類があり、どちらを解くかは志望校によって決まります。学校選択問題は応用的な内容を含み、所沢周辺では所沢高校・所沢北高校・川越高校などが実施しています。所沢西高校は標準の学力検査問題です。

内申点と違い、当日の点は直前まで伸ばせます。ここが受験勉強の主戦場になります。

北辰テストについて

埼玉県の中学生が受ける、県内共通の高校受験模試です。私立高校の受験、とくに併願校を決める際の重要な指標とされています。公立高校の合否に直接使われるものではありません。

2027年からの変更点

2027年2月の入試から、埼玉県の公立高校入試は大きく変わります。現在の中学3年生が最初の学年です。

変更点は、解答方式がマークシート中心になること、部活動や資格などの加点がなくなり通知表の評定だけで調査書が決まること、そして面接が加わることの3つです。とくに2つ目の変更で、内申点の重みは今より上がります。

2027年の変更点をくわしく見る →

出典
すべて埼玉県教育委員会の公表資料に基づく実数です。
・令和9年度 埼玉県公立高等学校入学者選抜 実施内容(所沢北・所沢・所沢西 各高等学校)
・令和9年度 一般募集入学者選抜要領
配点や学年比率は学校・学科・年度によって変わります。受験の際は必ず、志望校が公表する最新の「選抜実施内容」および埼玉県教育委員会の発表をご確認ください。
FREE TRIAL
内申点のこと、相談できます。

「今の内申で志望校に届くか知りたい」「うちの子の志望校は何点満点なのか」——そんなご相談も歓迎です。学友館では、当日の点と内申点の両方を指導しています。

無料体験を申し込む 中学部のご案内を見る
電話で相談 無料体験を申し込む